驚いて見つめている太郎の目の前で、優美が腕を大きく広げ胸を張ると、優美の筋肉がバウンドして膨れ、余裕があったはずのTシャツがたちまちピチピチになった。丈夫なはずのシャツが限界まで引き伸ばされたかと思ったら、
ビシッ!
と弾けるように、両袖と胸の部分の生地が引き裂けていた。ほとんど優美は体に力を込めていないが、優美の上腕と大胸筋の筋量にTシャツの生地があっさりと負けたらしい。このTシャツはとあるスポーツ用品メーカーが開発しているもので、通常の木綿のTシャツよりも遥かに丈夫なのだ。それを優美は力もいれずに筋肉の弾みだけで破いてしまったのだ!
美がゆっくりと腕を曲げていくと、ぐうんと腕が太くなり、上体が一回り大きくなった。Tシャツはビリビリと裂け目が瞬く間に広がっていき、弾け飛ぶようにばらばらに千切れてしまった。優美の桁外れに逞しい上体が露になる。Tシャツの下には同じくとあるスポーツ用品メーカーが開発した、伸縮自在の新素材でできたボディースーツを着ていたので、素っ裸になることはなかった。優美は軽く体に力を込めると、ぐぐぐっと筋肉が盛り上がっていき、上体がもう一回り大きくなった。皮膚にうっすらと血管が浮かび上がる。
太郎はぽかんと開けた口を閉じるのも忘れて優美を見ていた。太郎も同じく、優美のTシャツを着ていたが、こちらは優美が半年ほど前に着られなくなったもので、生地こそ同じであったが、さっきまで優美が着ていたTシャツよりの半分ほどの大きさもなかった。それでも太郎が着ると、まるで大人のTシャツを幼児が着ているようにだぼだぼだった。太郎は、優美がしょっちゅうTシャツが破けるというので、どんな安物かと思っていたのだが、安物どころか、メーカーが威信を賭けて作ったジーンズ地にも負けない非常に丈夫な素材だったのだ! それを優美はまるで紙でできているかのように、筋肉の膨張だけであっけなく引き裂いてしまった。しかもあまり力を込めることもなく。
太郎はムキになって太郎の着ているTシャツを破こうとしたが、生地は破れるどころか大して伸びもせず、太郎はむなしくぽたぽたと生地の上に汗を滴らせるだけだった。優美は
「たろにい、全然破けないよー。ほら、優美がこっち側持ってるから」
と言って、太郎が引き摺っていたTシャツの裾を掴んだ。太郎はさすがにむっとして、
「ば、馬鹿にするなよ、優美! これくらい破ってやるさ!」
と襟ぐりを両手で掴み、目いっぱい力を込めて左右に引っ張った。このTシャツの首を通す穴は太郎には大きすぎて、腕を広げていないと太郎の体を通り越してずり落ちてしまう。太郎は右へ左へと力いっぱい引っ張るがまるで破れそうにない。優美が後ろの裾を掴んでいるので、太郎は優美と反対方向へダッシュして見たが、生地はわずかに伸びた程度で少しも破れず、その反動で太郎は優美の体に叩きつけられることになった。
「ぐえええええぇぇぇっ!!」
優美はリラックスしていたので筋肉はそれほど堅くはなかったが、太郎が脳震盪を起こしそうになるくらいには十分堅かったのだ。
「たろうにい、何やってんの?」
優美は太郎に体当たりされたのに全く感じなかったように、自分の体に叩きつけられた太郎を見下ろしきょとんとしている。太郎はうらめしげに優美を見上げた。今でこそ、優美は太郎を見下ろすほど大きくなっていたが、つい1年半ほど前は、優美は太郎よりも頭一つ小さく、筋肉も並みの小学生くらいだった。太郎はよく優美をからかっていたものだったが、今では完全に逆転されてしまった。筋肉にいたっては逆転どころか、だ。しかも優美は着々と巨大化し続けている。
優美はずり落ちた太郎を片手でひょいとつまみ上げて立たせた。太郎がふと見ると、優美の体にTシャツの残骸が張り付いていた。太郎はTシャツの残骸を手にとってみると、それはすっかり伸び切ってぼろぼろに千切れていた。太郎の着ているTシャツの生地と同じはずだが、優美に引き裂かれた残骸は別物のようになっていた。つまりここまで引き伸ばせないとこのTシャツを破ることはできないということだ。とてもではないが、太郎にそんなことはできそうにない。それでも太郎はTシャツを破ろうとしたが、太郎ではびくともしない。太郎は必死に引っ張ってみたがやはり破れなかった。太郎は汗だくになり、ハアハアと息を切らしながら優美を恨めしげに見上げた。
「このTシャツ、優美の着てたのより丈夫なんじゃない?」
太郎は負け惜しみを込めて言った。優美は、
「ふ〜ん、たろにい、そんなこと言うんだぁ〜」
と目を眇めて言った。掴んでいた太郎のTシャツの裾を持ち上げ、太郎を軽々とぶら下げた。太郎を流し目に見ながら、
「たろにいは優美の筋肉の力、わかってると思ってたのになぁ〜。じゃあも一回、ちゃーんとわかってもらわないとねっ」
と言うと、Tシャツの裾に握りこぶしを突っ込んだ。そのままぐいぐいと腕を太郎のTシャツの中に突っ込んでいく。太郎は優美が何をしようとしているのかわからなかったが、身の危険を感じてじたばたした。しかし優美の筋肉に阻まれ、Tシャツから抜け出すことはできない。優美はぐいぐいTシャツの中に腕を通し、太郎の顔の横から握りこぶしを突き出した。だぼだぼだったTシャツの中は太郎の体と、太郎の体と同じくらい巨大な優美の右腕が入っていっぱいいっぱいになる。ずっしりと重い優美の上腕が太郎の体の上にのしかかり、太郎の体をTシャツに押し付ける。太郎はビーチボールを抱え込むように、優美の巨大な腕に抱きつく格好になった。優美は太郎を水平にぶら下げているというのに、太郎の体重をまるで感じていないようだ。優美の上腕はあまりに太く、太郎は何とか腕が回せるほどだ。太郎の顔の前には太郎の顔よりも幅があって太い前腕が突き出されている。まるで太郎が優美の袖の中で優美の腕にぶら下がっているようにも見えた。このTシャツは優美が半年ほど前には優美自身が着ていたのに、今では腕一本(と太郎の体)が入るのがせいぜいだった。いかに優美が異常なペースでバルクアップし、大きくな?ているか、わかるだろう。
「ううっ、ゆ、優美、腕を抜いてくれよ!」
太郎は優美に言ったが、優美はそ知らぬ顔をしている。そして太郎をちらりと見てにやりと笑うと、
「たろにい、優美の筋肉のすごさ、たろにいの体に直接教えてあ、げ、る〜♪」
と歌うように言って、腕に力を込め始めた。ぐぐん、と優美の腕が太郎の体の上で太くなり始め、筋肉が盛り上がってきた。ずん、ずんと着実に腕は太くなり、Tシャツの中を埋めていく。メリメリと音を立て、筋肉が膨れ上がり、優美の腕にしがみついていた太郎は腕が回らなくなり、とうとう太郎は手を離してしまった。Tシャツの中で、太郎に優美の腕がぐんぐん迫ってくる。太郎の体と同じくらいだった優美の腕はすでに太郎よりも大きく太くなっている。優美の腕は変わらず太く大きくなっていき、Tシャツの中は優美の腕の筋肉で埋め尽くされていった。とうとう太郎の体に優美の筋肉が到達し、Tシャツの中はほとんど優美の腕の筋肉で埋め尽くされていた。太郎の体はその隙間に何とか収まっているといった感じだ。
「じゃあ、たろにい、腕を曲げて筋肉を盛り上がるよ〜」
優美は気楽に言ったが太郎は大慌てだ。どうやら目の前の腕はまだまだ太くなるらしい。
「ゆっ、優美っ、ちょ、ちょっと待ってっ!!」
太郎は叫んだが、優美は取り合わず徐々に腕を曲げ始めた。優美の腕はこれまで以上の勢いで太くなっていく。優美の上腕の下、上腕三頭筋がぐーっと膨れ、太郎の体に食い込み始める。優美の腕は桁外れに丸々と巨大な上腕二頭筋、いわゆる力こぶがあって、ついそちらに目を奪われるが、それにめけず劣らず上腕三頭筋も発達していた。力こぶと同じくらい下側で盛り上がっているといっても過言ではないほどだ。まだ優美は半分ほどしか腕を曲げていないのに、Tシャツは優美の筋肉でパンパンになった。太郎はみっしりと筋肉で埋まったTシャツに押し付けられ、首はTシャツの丸襟に押し付けられ、首が締め付けられた。
「ゆ、優美、くっ、くるしい…」
Tシャツはやたらと丈夫で、普通のTシャツならばとうに破けているのに、このTシャツはまだ破けない。太郎の腹に一段と盛り上がった上腕三頭筋が食い込んだ。まだまだ大きくなる優美の腕の筋肉は、太郎に遠慮なく襲い掛かり、Tシャツの中の太郎の体に食い込む。それでも優美の腕は衰えることなく大きくなり続けた。すでに優美の腕は太郎の体よりも遥かに大きくなっていた。硬質ゴムのような弾力のあった優美の筋肉は巨大化するに従い、堅さを増し、今では岩か何かのようにコチコチになり、太郎がどんなに押しても少しも凹まない。
「それぃ♪」
と優美は緊張感のかけらもないような掛け声で、一気に力を込めて腕を曲げた。優美の腕からメリメリと筋肉の軋む不気味な音が響き、優美の腕はドムッとものすごい勢いで膨れ上がった!! 太郎の視界は優美の上腕三頭筋で埋め尽くされた。太郎は分厚い鉄板を押し付けられたような気がした。前腕、上腕共に一度に太くなっていった。太郎の腕力ではびくともしなかったTシャツは優美の筋肉の膨張でわけなくぐっと薄く引き伸ばされた。太郎の体もTシャツの中で筋肉と生地に挟み込まれ、つぶされようとしていた。そして、とうとう耐えられなくなって、Tシャツはブチッ、ベリリーーッと派手な音を立てて千切れ飛んでしまった。圧迫していたTシャツが千切れてなくなったため、優美の筋肉は引き絞ったボムを離したように大きくバウンドし、太郎の体を弾き飛ばしてしまった。
「いてててて……」
太郎は頭を振りながら、優美を見上げると、優美は体に力を込めて筋肉を盛り上げていった。優美の足元に転がって優美を見上げていた太郎は優美がどんどん巨大になっていくように感じ、恐ろしくなった。
「ゆ、優美、そ、そ、そ、そのくらいにしたら…」
などと、弱々しく言ったが、もちろんそんなことを聞く優美ではない。
「だめーっ! ちゃーんとたろにいが優美のぱわーをわかってくれるまではねっ!」
と体中に野太い血管を浮かび上がらせながら、筋肉を肥大化させた。優美は
「むふふふふっ」
と不気味な笑いを浮かべ、別のTシャツを手に取った。優美はひっくり返っていた太郎をひょいと引き起こし、そのTシャツを太郎にかぶせた。
「ぶっ、ゆ、優美、何すんだよ?!」
いきなり巨大なTシャツをかぶせられ、もがいていた太郎だが、ようやく頭を出した。今度のTシャツは先ほど太郎にかぶせて破いたTシャツよりもかなり大きく、ゆったりしていた。そのためか、袖から腕を出すこともできず、大きなシーツをかぶせられたように太郎はTシャツの大半を引き摺っていた。
「なんだよ、これ!」
太郎はずり落ちそうになるTシャツを必死に押さえながら、裾を持ち上げた。
「これはこの間まで着てたTシャツだよ」
優美は太郎が着ているTシャツの裾を持ち上げながら言った。
「これも小さくなっちゃったんだ〜」
太郎が立って着ているというのに、Tシャツの布は太郎の足元にたまり、巨大な袖は太郎の手の先さえ出ない。束ねに束ねて、ようやく手を袖から出すことができた。
「デカ過ぎる……」
太郎が呆れたようにつぶやくと、優美はにんまりとして、
「でもそれ、優美には小さすぎてもう全然入らないんだよ〜。ほら」
と、つまんでいた裾から、今度はドラム缶のような片脚を太郎の体の横に滑り込ませた。太郎の体より遥かにでかく、太い脚が太郎の横にズシンと入り込んで来た。すべすべと小学生らしく、滑らかな太股の表面、ごつごつと小学生では有り得ない堅く盛り上がった筋肉の感触が同居する優美の脚のボリュームで、だぼだぼだったはずの巨大Tシャツの中はすっかり埋まり、太郎は今度は優美の脚の筋肉に押されていた。優美の足の筋肉がぴくっぴくっと動くだけで、太郎の体はTシャツの中を振り回される。
「ね、たろにい、優美の脚1本しか入んないの」
太郎にとって巨大すぎるTシャツも優美には脚1本分の大きさでしかない。太郎の倍はあるかという優美の脚に、太郎はTシャツの中で押し捲られていた。実際、優美の体重は太郎の10倍になろうかというほどで、もしかすると、今現在では10倍を越えているかもしれない。片脚でも太郎の優に倍はあり、片脚の重さは太郎の倍ではすまない。何しろ、片脚すべてが筋肉と言っても過言ではなく、その筋肉の密度も桁外れだ。
「じゃあ、たろにい、いっくよ〜。それぃ♪」
と、また優美はのんきに言うと、脚に力を込めていく。もこもこと大腿の筋肉は湧き出すように筋肉が隆起し、どんどん太くなっていく。丸々と太かった脚がさらに大きくなり、有り得ない筋肉の盛り上がり方をする。ふくらはぎでさえ、太郎の胴より太くなっていた。優美は太郎を見下ろしながら、Tシャツの中を脚の筋肉で埋めていった。すでにTシャツの中は優美の脚でいっぱいになり、太郎はまたTシャツと優美の筋肉に挟み込まれてしまう。やはり丈夫なTシャツは太郎がもがいたくらいでは破れない。
「むぎゅうぅぅ…。」
太郎が優美の筋肉とTシャツのせいで体が絞られるように潰され、奇妙な声を上げる。
優美の太股は力を入れる前の倍近くまで太くなっていて、太郎よりも数倍は大きくなっていた。すばらしく太く隆々とした優美の脚は分厚いTシャツの生地の上にまで筋肉の形が浮かび、太郎を飲み込もうとしている。優美が脚を軽く盛り上げ、膝に力を込めてどしんと脚を下ろすと、ずむっと一気に隆起した筋肉でTシャツをあっけなく引き裂いてしまった。弾みで太郎は弾き飛ばされ、床に叩きつけられてしまった。
「いてててて……」
太郎は腰をさすりながら、
「優美、もういい加減にしてくれよ…」
とつぶやいた。何とか、押し潰される前にTシャツが破けたが、優美の腕、脚の筋肉の隆起だけで太郎は危うく殺されかけたのだ。優美の筋肉隆起だけで死んだとあっては情けなさ過ぎる。しかし、優美はこれで終わらせる気はないようだ。またにやっと笑うと、太郎の体をひょいとつまみ上げ、ぎゅうぎゅうと強く抱きしめた。むっちりと盛り上がった大胸筋に太郎の体を押し当てる。むぎゅっむぎゅっと優美の筋肉のこすれ合うところへ、太郎の体が押し付けられているのだから、たまらない。太郎は滑らかに仕上げられた鉄板に押し付けられたように感じた。
「ゆ、優美、潰れる…。ぐぅぅ…ぅ…」
もっこりと盛り上がった大胸筋は太郎の顔が押し当てられても少しもへこまず、逆に太郎の顔を歪ませ、頭蓋骨が砕けそうだ。優美が大胸筋をぴくっぴくっと動かすたびに太郎の頭からみしっみしっと嫌な音が響き、ぐぎゃっと太郎が悲鳴を上げる。
優美は真新しいTシャツを手に取り、太郎ごと、そのTシャツを身に付けた。幾分余裕のあるそのTシャツの中で太郎は優美の体に密着する。優美の方がかなり背が高いので、優美の大胸筋に頭を乗せている太郎は脚が地面に届かず、優美にぶら下がる格好になる。優美はまるで太郎の体重を気にした様子もない。太郎がくらくらする頭を振って意識をはっきりさせ、振り仰いで優美を見ると、優美は太郎を見下ろして、またにんまり笑った。太郎は嫌な予感がして、
「ゆっ、優美、たっ頼む! おろしてくれっ!!」
と懇願したが、優美はそ知らぬ顔をして、
「このTシャツ、新開発のなんだって。今までのよりずーっと丈夫だからって試してくださいってくれたの」
と言った。どうやら、スポーツ用品メーカーか何かのテストサンプル品らしい。確かに今までのTシャツよりもさらにしっかりとした生地で、太郎がもがいた程度では伸びもしない。
「じゃあ、たろにい、もいっぺん、いっくよ〜っ」
と優美は言って、腕を大きく広げた。Tシャツは太郎が一緒に入っていてもまだだいぶ余裕があるので、太郎は優美が筋肉を盛り上げる前にTシャツから抜け出そうとしたのだが一歩遅かった。
「たろにい、優美、一気に大きくなるからねっ。それぃ♪♪」
優美は全身に力を込めながら両握りこぶしを体の前であわせるという、ボディビルでいうマスキュラーというポーズを取った。優美の筋肉はからだのあちこちでもこっもこっとこれまで以上の勢いで激しく隆起する。優美の体はたちまち膨れ上がり、大きくなっていった。力を入れなくても隆々とした筋肉の塊だった優美の体は一つ一つの筋肉がぐんぐん太くなり、優美の体を大きくしていく。ゆったりしていたはずの新しいTシャツもあっという間に優美の筋肉で埋め尽くされた。当然、Tシャツの中でもがいていた太郎はずんずん大きくなっていく大胸筋の上に乗っかるように押し上げられた。片方の大胸筋を抱えるような格好になった太郎は、盛り上がり続ける大胸筋が自分の体よりも大きくなっていくのをどうすることもできずにしがみついているだけだった。優美の大胸筋は盛り上がるにつれて筋繊維がみっしりと浮かび、その上にうねうねと血管が浮き出てくる。とうとう優美はTシャツいっぱいまで大きくなってしまった。太郎は優美の巨体にTシャツに押し付けられて身動きできずにいる。優美はいったん、体から力を抜いた。それでも隆起した筋肉は隆起したままで太郎を圧迫している。
「どう? たろにい。優美、また筋肉がついたの。もう新しいTシャツでも小さくなっちゃったよ」
優美はTシャツの中の太郎に言った。
「わ、わかった、優美の筋肉のすごさはよーくわかったからもうここから出してくれよ〜」
太郎はまた懇願するように優美に言った。むきっむきっと揺れる優美の筋肉は太郎がTシャツのせいで密着している分、いつも以上に脅威だ。
「むふふ、よーやくたろにいもわかったみたいね。でもね、まーだ、優美の筋肉大きくなるんだよ〜♪」
とのんきそうに恐ろしいことを言う。太郎は冷や汗を流し、
「わ、わかったから、優美の筋肉がすんごく大きくなっているのもわかったから、なっ?」
と言ったが、
「じゃあ、たろにいに優美がどんだけ筋肉ついたかみてもらおっかな」
と、握りこぶしを腰に当てると、胸を張った。Tシャツの中で太郎と優美の大胸筋がぐっと持ち上がる。そして優美は大胸筋をゆっさゆっさと動かし始めたのだ!
男子ビルダーが発達した大胸筋を誇示するために胸をピクピクさせるが、それは大胸筋がピクンピクンと揺れる程度だ。しかし、桁外れに筋肉の発達した優美が同じことをやると、丸々とした大胸筋が驚くほど跳ね上がり、激しくバウンドする。その大胸筋の上に乗せられている太郎はたまったものではない。太郎など全く存在しないかのように、太郎ごとずむっずむっと大胸筋が跳ね上がる。太郎は跳ね上がる大胸筋とTシャツで締め付けられ、潰れそうになる。しかも優美の大胸筋はその運動によって盛り上がりを増しているのだ!
メリッメリッ、ミシッミシッと優美が大胸筋を揺らすたびに太郎の体が強烈に圧迫され、骨が軋む。そして両方の大胸筋に力を入れてぐーっと持ち上げると、太郎の体はTシャツにぐいぐい押し付けられて押し潰される。
「ぐふうぅっ…」
太郎は薄く潰されて体の中の空気を搾り出された。かなり大きく十分余裕があったはずのTシャツはすっかり優美の筋肉に埋め尽くされて優美の体に張り付くようにピチピチになっている。その優美の大胸筋の上に申し訳程度に太郎の体のシルエットが見えた。しかしそれも気をつけてみないと太郎がそこにいることはわからない。優美は何度かぐっぐっと大胸筋を盛り上げた後、体から力を抜いた。おかげで太郎はようやくまともに息をすることができるようになった。ぜえぜえと激しく咳き込むように空気を吸った。太郎は優美が力を抜いている隙にTシャツの中から抜け出そうとするが、Tシャツと優美の大胸筋にしっかり挟み込まれているので、抜け出すことはできなかった。
優美はTシャツの上から大胸筋に張り付いている太郎をなでて、
「じゃ、たろにい、また筋肉を盛り上げてTシャツを破いてみるからねっ」
と言って脚を大きく開き、腕を左右に持ち上げて再びマスキュラーポーズを取る。
「わっ、ゆ、優美、止めろって!」
と余力を振り絞って叫んだが、優美は太郎の言うことも聞かずに
「んじゃ、目いっぱい、いっくよ〜、それぃ♪」
と気の抜けるような掛け声と共に、体に力を込め始めた。隆起していた優美の筋肉がまた盛り上がり始める。すでに相当大きく盛り上がっていたはずなのに、優美の筋肉は前にも増して膨れ上がり出す。太郎の目の前の大胸筋は女の子の胸とは思えない形と大きさだったが、浮き出た筋繊維が見る見る太くなり、さらに血管が野太くなる。優美が力を込めるたびにどくっどくっと大量の血液を大胸筋に送り、そのたびに筋肉が大きくなる。すでに太郎よりも大きくなっていた大胸筋は一段と大きくなり、太郎を持ち上げる。優美の体全体も相当大きくなって、非常に丈夫なTシャツの生地が薄く引き伸ばされていた。まだまだ優美の体は大きさを増している。
「むぎゅうぎゅうぅぅぅ……」
優美の大胸筋とTシャツに挟まれた太郎は、太郎の倍近くまで大きくなった優美の大胸筋の表面に張り付いているようだった。しかも優美の大胸筋は盛り上がり続けている。
こりっこりっと太郎の体から潰れるような音がし始めた。新しいTシャツはこれまで以上に丈夫でなかなか破れない。優美は力を込め続け、筋肉を大きくしていく。優美の激しすぎる筋肉隆起に、優美の体自体も大きくなり始めていた。Tシャツの中は全く隙間なく優美の筋肉で満たされ、太郎の体はさらに薄く潰されていった。背中が羽を広げたように大きく広がり、肩の筋肉がぐんと盛り上がる。優美の首も太さを増して襟首を押し広げた。腹筋も考えられないように盛り上がってTシャツの上からでも腹筋がくっきりと浮かび上がって見える。ぎゅっと締まった腰から伸びる両脚ももう股下に隙間がなくなるほど太くなり過ぎて、歩けないのではないか、と思えるほどだ。ずっずっと着実に優美の体中の筋肉は盛り上がり、体全体が一周り、二周りと大きくなっていく。太郎の顔が優美の大胸筋に埋まるように押し付けられていたが、優美の大胸筋は異常に固いので、優美の大胸筋に埋まるのではなく、太郎の顔面に優美の大胸筋が食い込んでいた。おかげで太郎はまともに息をすることもできないのに、太郎は体をピクリとも動かせない。それでも優美は筋肉を盛り上げ続けて体を大きくしていく。優美の桁外れの筋肉隆起に、さすがにTシャツもビリッビリッとあちこちから裂け始め、ついに、
ビシッビシッ、ビリリーッ!!
と破け飛んでしまった。優美の大胸筋に張り付いていた太郎は、Tシャツが破け飛ぶと、ボムッと弾けるように飛び出した大胸筋で吹き飛ばされてしまった。危うく優美の大胸筋でぺしゃんこにされるところだった。太郎がよろよろと優美を見上げると、優美はTシャツが弾け飛んで体を押さえるものがなくなったせいか、これまで以上の勢いで筋肉を盛り上げ、体を大きくしていく。筋肉が盛り上がるたびに優美の体も大きくなり、優美は筋肉だるまになっていく。
「たろにい…」
優美は筋肉の隆起が止まらず、ごりっ、ごりりっという盛り上がった筋肉同士がこすれ合う音が次第に大きくなってきた。太郎の体の近くにある優美の大腿は、むくっむくっと筋肉が隆起し、すでに太郎の3倍は太くなっているというのにさらに太くなる。左右の脚の間は筋肉でぴっちりと埋まり、かみそりさえ挟まりそうにない。筋肉が盛り上がり過ぎていて、筋肉が膨れ上がってくると、骨がミキッミキッミキミキッという軋みを上げた。
太郎があんぐりとくちを開けたまま、優美を見上げていると、太郎の視界を優美の筋肉がふさいでいく。太郎は後ずさりながら立ち上がった。優美の体は太郎が立ち上がっても優美の胸に届かなくなっていた。太郎の目の前には優美が呼吸をするたびに蠢く分厚い腹筋が盛り上がっている。確かに太郎はかなり小柄で、太郎よりも背の高い女の子は多い。しかし、優美はまだ小学生で、ついこの間までは太郎よりも頭一つは小さかったのだ。それが久しぶりに会ったら太郎よりも背が高くなっているだけではなく、並外れた筋肉をまとっていたのだ!
それだけでも驚異的なのに、今、優美は着実に大きく逞しくなっていく。
「ふんむむむむっっ!!」
優美は変わらず力を込め続けており、筋肉の隆起が続いている。優美の肩が左右に大きく張り出して、逆三角形の上半身は太郎に覆いかぶさるように巨大化していた。
「たろにい…」
パンプアップし切った優美の筋肉はびくっびくっと周期的に震え、体中に野太い血管が浮き出ている。
はあはあと優美は荒い息を吐き、優美は太郎を見下ろすと、
「はああぁぁぁっ!!」
と、最後の一鞭とばかりに体に力を込めた。優美の体がドムッと爆発するように一気に大きくなってしまった!! 太郎の体よりも何倍も太い優美の大腿には筋肉の太い筋が浮き出ていた。
「どう、たろにい、優美の筋肉の発達は? 大きくなったでしょ?」
と、太郎に尋ねた。あまりの筋量に、優美は自分の筋肉が邪魔して太郎が見えない。太郎は驚きのあまりに返事もできず、優美の筋肉をなでた。大きくなり過ぎた優美の筋肉はもうそれが優美の筋肉とは思えない。これでは確かにあのTシャツなどわけなく引き裂けるはずである。太郎はだらだら流れる冷や汗を抑えることができなかった。
うー!さんよりいただいた優美のTシャツやぶり、その2の小説です。さらにパワーアップ!!
またイメージが少し違って楽しいですね(^o^)/
後半のアニメが作れたらはりたいと思います。

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